smoothconnectでSG系グラフの線を滑らかにする話

最近、エクセルで滑らかな曲線の折れ線グラフを書いてる人がいて、「へ~、そんなんできるんだ」と言うと、「は?そんなんも知らないんですか?」と馬鹿にされました。

だって、最近のエクセルあんまりよく知らないしと言うと、「スムージングにチェック入れるだけだし、2003とかでもありましたけど?」とさらに馬鹿にされました。

挙句に「SASではどう書くんですか?」と聞かれ「え、そんなんできたかな?ちょっとわかんない」と答えると、「SASが書けるだけが取り柄なのに全然駄目じゃないですか」と軽蔑の眼差しを向けられてしまいました。

家に帰って、泣きながら調べてみると、あったよ、smoothconnectオプション。
でも9.4からか、結構最近だなぁ。

適当にデータ作って

data Q1;
    call streaminit(777);
    do X=1 to 20;
        Y=rand('uniform');
        output;
    end;
run;

まずは普通にプロット

proc sgplot data=Q1;
    series x=X y=Y/ lineattrs=(thickness=2);
run;






















で、次に

proc sgplot data=Q1;
    series x=X y=Y/smoothconnect lineattrs=(thickness=2);
run;





















おぉ!できた!できたよ!

ちなみにGTLで表現するなら

proc template;
  define statgraph temp1;
     begingraph; 
     layout overlay;
        seriesplot x=X y=Y / lineattrs=(tickness=2)
         smoothconnect=true;
     endlayout;  
   endgraph;
 end;
run;

proc sgrender data=Q1 template=temp1;
run;























で同じだと思う。


ちなみに、また別記事にするかもですが、データ数が多い場合、細かい部分で線が表現しきれず
ドットぽくなってしまうことがあります。
またwaterfallpltのようなぴったりくっついた棒グラフを書きたいのになんか一部に変な隙間ができたりすることもあります。
そういう、細かい部分で生じるアラ?を補正にするにはsubpixelオプションを使います。
今回のグラフでも、画質マニアなら


proc sgplot data=Q1 subpixel;
    series x=X y=Y/smoothconnect lineattrs=(thickness=2);
run;

または

proc template;
  define statgraph temp1;
     begingraph/subpixel=on
     layout overlay;
        seriesplot x=X y=Y / lineattrs=(tickness=2)
         smoothconnect=true;
     endlayout;  
   endgraph;
 end;

proc sgrender data=Q1 template=temp1;
run;

とすると






















うん、やっぱこの程度のグラフだと素人には違いがさっぱりわかりませんね


SASでクイズ作って自分で遊ぶ虚しい話

以下のコードを丸ごとコピペして実行してみてください
※SAS雲丹では無理です。

data u_data;
   length name $20;
   window start
      #3   '★思いつく限りSAS関数名を入力欄に入れてEnterを押せ'
      #5   '※Enterを押すとクリアされるが内部に蓄積してるから安心しろ!'
      #8 '入力エリア:' +1 name attr=underline
      #12 'もう思いつかない!となったらウインドウを閉じるか、コマンド=>にendと打ってEnterを押せ!'
      #13 '';
   display start;
run;
data kaitou;
length level $100.;
if _N_=0 then set sashelp.vfunc(keep=fncname);
if _N_ = 1 then do;
declare hash h(dataset:"sashelp.vfunc(keep=fncname)");
h.definekey('fncname');
h.definedone();
end;
set u_data end = eof;
where name ^= '';
name=upcase(name);
rc=h.check(key:name);
if rc = 0 then do;
hantei='○';
score +1;
end;
if rc ne 0 then hantei ='×';
if eof then do;
if score <= 2 then level ="レベル1 エセSAS使い";
else if score <= 5 then level ="レベル2 駆け出しSAS使い";
else if score <= 10 then level ="レベル3 標準SAS使い";
else if score <= 15 then level ="レベル4 中々なSAS使い";
else if score <= 20 then level ="レベル5 頼りになるSAS使い";
else if score <= 30 then level ="レベル6 ちょっとキモがられてるSAS使い";
else if score <= 40 then level ="レベル7 知りすぎたSAS使い";
else if score <= 50 then level ="レベル8 極めたSAS使い";
else if score <= 60 then level ="レベル9 狂ったSAS使い";
else if score > 60 then level ="レベル10 ジム・グッドナイト SASインスティチュートCEO";
end;
keep name hantei score level;
run;

dm "viewtable kaitou";


多分、以下のような画面がでてきます。




さあ!!クイズの始まりです!!

入力エリアにカーソルを合わせて、知っているSAS関数名を入力し
Enterを押します。













すると文字が消えます。

これを、思いつく関数が無くなるまで繰り返します。

もう無理!となったら、ウインドウを閉じるか、コマンド=> の後にendと打ってEnterします。

※SAS自体を閉じちゃダメですよ。

すると、今まで入力したデータに対しての採点結果が表示され、
最終オブザベーションのlevelの箇所に、あなたのSASプログラマーとしての評価が表示されます。











はい、以上、悪ふざけでした!

※当然レベルの判定は冗談です

ふざけた例ですが一応、windowステートメントによって生成したウンインドウで
ユーザーの入力をうけとりデータセットを生成するテクニックとか、ハッシュオブジェクトの
checkメソッドとか使ってます。

%winodwによるマクロウインドウ生成は既に記事にしております

http://sas-tumesas.blogspot.jp/2013/10/window.html



書籍紹介⑪ 改訂版 統計解析ソフト「SAS」

【統計解析ソフト「SAS」】 という書名のSASプログラマーの名著があります。
以前、このブログでも紹介したことがあり、amazonについてるベタ褒めのレビューも僕です。

前回記事
http://sas-tumesas.blogspot.jp/2013/10/sassas.html

SASやってる人(特に医薬)には必ず薦めるぐらい良い本で、SAS本にしては結構売れてるんじゃないのかなぁと
思っていたのですが(僕も何冊かは貢献したはず)、
急に絶版になるというニュースを聞き、とても落ち込んでいました。

しかし!!別の出版社から再販が決まり、改訂版として復活するそうです!!

出版社のページ
http://www.cutt.co.jp/book/978-4-87783-503-3.html

著者の御一人である方のページをみると、まあ、某出版社といろいろあって大変だったんだなぁってことがわかります。

続・わしの頁
http://www.cwk.zaq.ne.jp/fkhud708/index2.html

レイアウトが見づらかったのはそんな事情があったんですね。


まだ中身を見てないのですが、ページ数をみると旧版の倍近くになっているので
きっと改善されているのでしょう。

ん?そういえば、お値段もなんだか倍になっているような……

まあ、でもね、SAS社が出してる「Base Programming for SAS® 9 完全ガイド 第2版 」は
783ページで19,440円(税込)ですしね。

SASの基礎と実務で使うテクニックを知るために公式のトレーニングに
十何万もかけていくならこれ一冊で充分では?と、個人的には思いますが。


proc stremの世界

テキストファイルに任意の文字列、それもデータや出力結果じゃなくて
もっと文章的なものやプログラムコード、あるいはhtmlのようなマークアップファイル言語のファイル
を出力したい時ってありますよね。

基本今までは、fileステートメントと、putステートメントとかでやりくりする感じだったのですが
9.4から面白いプロシジャが追加されてました。
その名もstreamプロシジャです!!
(一応9.3から試用版で使えるみたいですが)

まずは何より、使用例を見ましょう!!

%let person1 = おじいさん;
%let person2  =おばあさん;
%let place1 = 小さな村;

filename a "C:\Users\SASYAMA\Desktop\test.txt";
proc stream outfile=a resetdelim="goto";
begin
むかしむかし &person1.と&person2.が&place1 に住んでおったそうだ goto NEWLINE;
&person1.は山に芝刈りにいき goto NEWLINE;
&person1.は川に洗濯にいった。
;;;;

まず、ちょっと変わってるのが、このプロシジャはrun;もquit;もつけません。
プロシジャの終わりをセミコロン4つのステートメントで示します。

で、上記を実行すると、test.txtが作成され、その中身は以下の感じです。







コードを解説すると、まずfilenameで名前付けしたものをoutfile=で指定します。

そしてbeginステートメント以下、書いた文字列がそのまま出力されます。
ただし改行コードの出力についてはそのままだと反映されません。
まずresetdelim=で、通常の文字列ではないことをSASに分からせるためのデリミタキーワードを
設定します。
今回はgotoがそれです。そして設定したキーワード + NEWLINEとすることでそれが改行となります。

さて、しょっぱなの例が意味不明でしたが、海外論文などをみるとweb系で、データに応じて複雑な
htmlを作らなければならないような方々にかなり歓迎されているようです。
単純なのを作ってみると

filename c "C:\Users\SASYAMA\Desktop\test2.html";
proc stream outfile=c;
begin
<html>
<head><title>stremプロシジャの世界へようこそ</title></head>
<body>
<h1>あなたのアカウント名は &sysuserid.. だ!</h1>
<h2>
今日の日付は
%sysfunc(today(),yymmdds10.)です。
</h2>
<h3>
こんな感じでマクロを絡めてのテキスト生成が楽なのです
</h3>
</body></html>
;;;;
run;

みたいな?










ただ、これだけだと、そこまで便利か?って感じですが、実はまだまだ奥深くて
たとえば以下のように外部ファイル b.txtが既にある場合







filename file_a "C:\Users\SASYAMA\Desktop\a.txt";
filename file_b "C:\Users\SASYAMA\Desktop\b.txt";

proc stream outfile=file_a resetdelim="goto";
begin
data A goto NEWLINE;
%include file_b; goto NEWLINE;
run;
;;;;

とすると、a.txtの中身は









このように、%includeによって外部ファイルの内容を展開して埋め込むことが
できます。
この機能が、パッチワーク的に複雑なテキストを構築しやすくて良いようです。

どうです??
単純だけど、結構可能性ありそうじゃないです?

ちなみに僕はかなりハマッてます!